醸造方法
9月25日収穫
全房で醸し後、垂直式圧搾
30hlのステンレスタンクで発酵(マロラクティック発酵あり)
ピジャージュ10回/ルモンタージュ2回
600Lの古樽で熟成
軽く濾過・無清澄
瓶詰め:2020年9月15日
SO2収穫後:10mg/L 瓶詰め時:20mg トータル:56mg/L
ワイン情報
カルデナスの標高550~600m、粘土石灰・砂岩土壌に植わる樹齢50~80年のガルナッチャとマスエロを全房で醸し後、ステンレスタンクで発酵し、600Lの古樽で熟成しました。
とろりと粘性ある少しオレンジが混じるガーネット色、カシスジャムやプルーン、紅茶、黒コショウの香り、少し熟した果実味は丸みのある味わいで、豊富なタンニンが骨格を支えています。
生産者情報(インポータ・造り手・問屋情報)
今となっては幻のDomaine de la Combeの最初の醸造責任者、あのオリヴィエの事は皆様の記憶に新しいはず。
1978年3月7日パリ郊外のPaissy生まれ。
ワイン造りに興味があり、それも最初からビオディナミに興味があったと明確な目的を持っておりました。
1998年から2000年までボルドー・リボンヌでワインの醸造を学び、研修先はボルドーのビオディナミの実践者、Cote de Marmandeを選びました。
学校の卒業試験に受かる為、不本意な答えを書かなくてはならなかったと言い張る彼、ちょうど1996年にボルドーで学んでいた私と同じ問題を抱えている、とても素直なまっすぐな人柄なんだなと思いました。
ボルドーの後に目指したのはやはりブルゴーニュ、ピノノワールやシャルドネの単一品種に興味があったからとの事。
そこで就職先に選んだのは、やはりビオディナミといえば天下のLEROY。しかしそこはたった1年で辞めることになりました。
其の当時で畑だけで16名のスタッフ、醸造所には10名のスタッフが常駐、非常に理想的だったにも関わらず、です。
何故ならそれはBourgogneでChassorneyのワインに出会ったからです。
彼のワインを試飲し、あまりに感動しその足でDomaineを訪問、すぐさま働きたい意思を申し出たのは言うまでもありません。
2001年の8月の事でした。それから1年間Cossard氏と一緒に働き、そして直ぐにDomaine de la Combeの立ち上げスタッフとして派遣されたのです。
そしてDomaine de la Combeを2年勤め、前からの夢、独立を目指して南仏へと旅立ちました。
それから先はもう説明するまでもありません。
Ponseの醸造を手掛け、まだスペインでは珍しいBIOワインを誕生させ、現地に新風を巻き起こし、そして2006年いよいよ自分100%の力で独立しました。
彼の選んだDOCは何と天下のRIOJAです。リオハは大きく3つの土壌に分けられます。
その最上流、リオハ・アルタに位置する樹齢の古い畑1.5haと御縁がありました。
通常この場所は土壌のPHが高く、酸が少なく重たいタイプのワインに仕上がりますが、彼の選んだ畑は標高600m、土壌もPHが3.10と理想的な為、酸のしっかりした葡萄が誕生するのです。
この地は冬はしっかり寒く、雪も降り、夏は太陽がサンサンと照り輝き、1年中1日の寒暖の差が非常に激しいのです。
その地で樹齢50年以上の葡萄から低収量で収穫された葡萄を、何と彼は1つ1つの土壌の個性を重要視する為、大きな発酵タンクで仕込みをしないで、小樽を利用して発酵をさせました。
これだけ収穫日や畑による違いにこだわる生産者もいないのではないでしょうか?
この1つ1つの樽からワインを試飲するとまだ発酵が始まったばかりなのに、1つ1つはっきりとした個性があるのです。本当に面白いものです。
グルナッシュやテンプラニーリョといった品種を次々試飲しますが、驚いた事にどれも素晴らしく果実香が印象的なのです。
まず、皆さん飲んでみてください。(新井順子)
(インポーター様資料より)