Italia Toscana / イタリア トスカーナ
ロリエリは、トスカーナ北西、大理石で有名なマッサ北部の標高約180mのカンディアと呼ばれる小さな丘に位置する、この地で160年以上ワインを造り続けてきたロリエリ家のピエルパオロ・ロリエリ氏が営む小さな蔵元。約5ha(作付面積は2.5ha)、最大斜度は80度、地滑りも頻繁に発生する急こう配の畑では、機械に頼ることなく全ての作業が人力で行われる。ぶどう栽培においては、有機・化学を問わず一切の肥料を使用せず、除草剤も使わない。雑草を刈り取るだけで耕すこともない。足を踏み外せば命の保証もない危険な環境の下、ぶどうは小さなバスケットで収穫され、丘の上の醸造所まで人力で運ばれる。醸造は培養酵母や酵素を添加せずに行う。SO2の使用は最小限にとどめる。「ここでの作業は想像を絶する程過酷だけど、いつも楽しくやってるよ。ここは自由な場所。ルールにとらわれず好きなようにやってる。ワインも全てIGTにしてしまったよ」とピエロパオロは言う。探求心の強いピエロパオロは、1996年からトスカーナの地場品種を集め、現在51品種の地場品種(その中37品種がマッサ・カラーラの地場品種で、5品種が未知の品種)を実験的に栽培・ワイン醸造を行い、地元の大学の研究にも様々な提供を行っている。また、カーヴァ・カプライアと呼ばれる標高1000mの大理石の採石場の中で、カンティーナ・ディ・マルモと呼ばれる大理石のワインセラーも手掛けている。
インポーター:37ワインズ