醸造方法
【土壌】 泥灰石灰岩
【植樹】1986年
【収穫】手摘み
【収量】45hl/ha
【全房使用率】100%
【発酵】ステンレスタンクを用い適度に温度管理をしながらおよそ4カ月間ゆっくりと時間をかけて発酵
【マロラクティック発酵】あり
【熟成】そのままシュールリーにて人的介入なしで静かに8か月間
【生産本数】3,600本
【残糖】1.3g/L
◆SO2無添加
スクリューキャップ
ワイン情報
レモンやライムなどの柑橘や、日本の梨のようなアロマが穏やかに広がり、ピンクグレープフルーツを思わせるジューシーな果実味を伸びやかな酸が覆い、洗練されたミネラル感と共に見事に交差しています。
自社畑の2つの異なる土壌の区画(石灰質土壌・泥灰土)から収穫されたリースリングをブレンドし、SO2無添加で仕上げられており、ドメーヌ直販とラフィネのみの取り扱いとなる特別なキュヴェです。
ステンレスタンクで発酵し、マロラクティック発酵経てSO2を使用しないことで、今までのキレのあるキンツレーならではの仕上がりはそのままに、よりふわりとした果実が印象的な辛口のリースリングに仕上がっています。
生産者情報(インポータ・造り手・問屋情報)
リボーヴィレ村の丘陵地に広がるブドウ畑の真ん中に本拠を置き、13.8ha(うち特級畑4.4ha)のブドウ畑を代々守り継いできた家族経営のドメーヌです。
キンツレー家は元々自社畑のブドウ栽培の他に、リボーヴィレの街でグロッサリー経営とワイン醸造事業を兼業していたのですが、3代目からはワイン生産事業にのみ全ての心血が注がれるようになりました。
1980年代には街なかにあった醸造所を現在の場所である自社畑のど真ん中に移転させ、そのおかげで収穫後の果汁の移動は最小限となり、広いスペースで重力移動による生産が可能になったため、果汁に負荷をかけずよりよい状態で醸造を行うことができています。
現在は4代目のアンドレ・キンツレー氏の指導の下、5代目のティエリー・キンツレー氏とエリック・キンツレー氏兄弟が実質の運営に当たっていますが、彼ら若き情熱家兄弟は、複数の生産者で1つの畑をシェアして所有するアルザス特有の環境では、自分たちの区画だけがオーガニックに切り替えても意味がないということから、エリア全体で有機栽培に切り替えていくという高い志をかかげながら日々奮闘しています。
さらに彼らは2019年春にエリックが来日したことをきっかけに、長い歴史を持つドメーヌで初の試みとなるSO2(酸化防止剤)無添加キュヴェを手掛けることを決意し、その半年後の秋に収穫したブドウを用いて初のブレンドキュヴェ「ア・ブ・ドゥ・スフル」をリリースしました。
果実味と酸が華やかにバランスを保った仕上がりとなったこのキュヴェは瞬く間に完売しましたが、2020年からはさらにシリーズのキュヴェを増やしており、これからの成長が非常に楽しみな生産者です。
畑
【自社畑面積】13.8ha (うち特級畑4.4ha)
リュット・レゾネ(減農薬栽培)で管理してきましたが、2020年よりオーガニックに移行しています。
所有する区画の9割が急斜面に位置するため、全て手作業で行われており、苦労しながらも非常に丁寧に畑管理が行われています。
最適な時期に適正な収量で収穫することを重視していますが、収量が低すぎると返って凝縮しすぎてしまうため、特級畑とその他の畑の収量の差をなるべく無くしながら、それぞれの畑に見合った適切な収量を心がけています。
また収穫のタイミングを見極めるため、1区画ごとに最低でも5回以上に分けて収穫を行います。
その結果、収穫期間は5週間という異例の長さになっています。
醸造
繊細でエレガントなワイン造りを目指しているドメーヌらしく、醸造所はどこも掃除が行き届いており非常に清潔で、セラー内の空気洗浄も徹底しています。
アルザス地方では伝統的にフードルで仕込むのが一般的ですが、キンツレーが大切にしている「美しいミネラル感」を引き出すためフードル使用率は5~10%に留め、残りは全て内側をタイル張りにしたコンクリートタンクとステンレスタンクを使用しています。
1つの品種を8つに分けて醸造し、タンクごとに幾度もテイスティングを重ね、最もよいブレンドを決定します。
通常のアルザスワインは残糖をかなり残すので酒質が重くなる傾向にありますが、キンツレーはクリアでドライな味わいに仕上げており、テロワールとブドウの個性を最大限に表現することに努めています。
(インポーター様資料より)