醸造方法
畑・土壌:2011年より新しく手に入れたコディエ・ド・フヌイエードの区画。泥灰土シスト
カリニャン、シラー共に除梗せず全房のままタンクに入れ混醸。
先にシラーを入れピジャージュ、その上から破砕しないカリニャンを追加し15日間マセラシオン・セミ・カルボニック。ルモンタージュ。
タンクで8か月間熟成。
濾過・清澄せず。瓶詰め前にSO2を5mg/L 添加。
クロージャー:天然コルク
ワイン情報
ワイン名は「偶然、偶然の産物、運命のいたずら」といった意味を持ちます。
ファーストヴィンテージとなった2003年に本当に偶然と忍耐を要した年だったことに由来して命名しました。
生産者情報(インポータ・造り手・問屋情報)
フランスとスペインの境界ルーション地方にあるランサックの町にドメーヌ・デュ・ポッシブルの醸造所はあります。
オーナーであるルイック・ルール氏はアルザスのブルノ・シュレールで経験を積みました。
長い間ブドウ園を探していたある日、この土地の山道を彷徨っていたら、青や赤、ラメ入りなどの様々な色をした石が道端に落ちていたそうです。
そして顔を上げた瞬間、綺麗に並んでいたカリニャンの畑に一目惚れをしてしまったのです。
ここでワインを造りたいという気持ちが強くなり、彼はすぐに樹齢100年以上のカリニャンの区画を購入したのです。
自分の畑を手に入れたものの、ルイックには醸造が出来るカーブもなければ住む家も無い状況でした。
仕方なく車内で睡眠を取り、アグリ川で体を洗う生活を送っていました。
一刻も早く住む場所を見つけなくてはと焦ったルイックは、ちょうど空き家になっていた協同組合の醸造所を見つけました。
そして2003年、同じ町で自然派ワインを醸造しているドメーヌ・ル・ブ・デュ・モンドのエドワード・ラフィット氏と共にこのカーブを購入し、標高400mの山々に広がるぶどう畑で本格的に活動を開始したのです。
同時期に独立したラングロールのエリックと協力してREMISE試飲会組織を立ち上げ、若手生産者たちとの交流も行っています。
2.5haの畑は、片麻岩、複雑に入り組んだシスト、花崗岩など多様な土壌特性を持っており、その複雑さをワインに生かすような「ビオロジック」栽培を行っています。
『僕はナチュラルにブドウを育てています。
除草剤や殺虫剤は一切使用しないし、もし何かを撒くとすれば、植物で造った煎じ薬、もしくはボルドー液くらいです。
手摘みで収穫を行った後、ブドウを冷蔵室に保管して、ブドウが傷まないように、ポンプは一切使わず、重力でタンクに流します。
そして自然酵母でアルコール発酵が始まります。
シラー以外は房丸ごと発酵樽に入れます。その方が濃厚な味に仕上がるのです。
そしてワインの美味しい成分が逃げてしまわぬようにフィルトラシオンもコラージュもしません。』
蔵元の名前「Possible」とはフランス語で「可能なこと、できるだけ」という意味。
自分の目指すワインに向けて可能な限り突き進むんだ、そうすればできるんだ、という気持ちのあり方を示しています。
(インポーター様資料より)