醸造方法
収穫した日にセラーの外のステンレスタンクで一晩醸し、プレス後、ステンレスタンクで1ヶ月間発酵
澱から一度ワインだけを取り出し、ステンレスタンクへ戻しマロラクティック発酵
新樽を含む500Lの木樽で12ヶ月間熟成
無濾過・無清澄
SO2プレス時と瓶詰め前:70~80mg/L トータル:101mg/L
ワイン情報
昔このお城を建てた王子、Pirro del Balzoのニックネーム”バウチョ”がワイン名の由来です。
エチケットのお城の絵はパオロのお兄さん、ジャンフランコが描いています。
2016年の春は、5月まで適度に低い気温が続き、葡萄の樹の成長期が順調に始まりました。
夏は涼しく、十分な降雨によってリフレッシュされ、9月までは暑過ぎずや雨が多過ぎず、非常に快適な気温でした。
バウッチョの収穫は10月の最終週に始まり、その結果、驚くべき鮮やかな色とよく溶け込んだタンニンを備えた、フレッシュでアロマティックなワインが生まれました。
生産者情報(インポータ・造り手・問屋情報)
イタリアの中でも南の産地、州の47%が山地、45%が丘陵地であるバジリカータ州、そこに位置するDOC Aglianico del Vulture(アルアニコ・デル・ヴルトゥーレ)ではAglianico種から作る赤ワインが認定されております。
もともとギリシア原産のブドウで、紀元前にElleniecum種に由来されているとの事。
ギリシア=hellenicを意味するイタリア語ellenicoが転化したものだそうです。
この品種は恐らくDOCGのカンパーニャ州のTaurasi(タウラージ)では聞いたことがあると思いますが、日常的に試飲されている方はなかなか多くはありません。
2013年5月に訪問した時にDOCGに昇格したと聞きました。
今回は全てアリアニコ種の赤ワインですが、醸造方法・ヴィンテージが違います。是非これを機会に召し上がって頂けましたらと思います。
さてもともとお爺様の代から農業を営み、その頃から無農薬を実践しておりました。
正確には、南イタリアにもかかわらず高標高の冷涼な地域で風が強く、ケミカルなものを使用する必要のないワイン産地なのです。
お父様の代から少しづつ近所の人に売る程度のワイン造りを始めましたが、まだ本格的ではありませんでした。
そして2007年23歳の時Paoloがワイン造りを本格化しようと決意!
2002~2007年にいくつかのイタリアのワイナリーで修業、最後はNew Zealandにまでワイン研修に行きました。
帰国後、御父さんに頼み銀行に大きなお金を借りて、一気にモダンなワイナリーを建築。住んでいる敷地内に建てたのです。
とってもイタリアらしくモダンな建物。お兄様が設計士なので全て彼に設計して貰ったそうです。
これは現地に行ってみないと…イタリアの南には明るくない私の胸を弾ませての訪問です。
パリから飛行機でBariまで向かい、そこから車です。同じ南でもナポリから東に200㎞位のアドリア海側の町です。
8.5haの畑に向かうとお父様がしっかりトラクターで畑を耕しておりました。
アリアニコは寒暖の差が激しく、火山性土壌を好みます。出来れば標高の高い所で…。
土地がしっかり重たく、この土壌・気候から生まれた黒ブドウはタンニンとポリフェノールをたっぷり含んだ長期熟成型のワインになります。
色もしっかりと濃く、実は晩熟型。
収穫時期を聞いたら何と白で9月、赤は10月だそうで…イタリアも本当にいろんな品種があって楽しいですね。
さてまだまだ若いPaoloが一生懸命作ったワイン。ワイン造りの情熱は誰にも負けません。
情報がなかなか南イタリアだと入ってこないので、私の畑も見たい!とサンプルを持ってわざわざフランスまで来てくれました。
うちの畑から色々学んだようです。そして嬉しい事に忙しい時期の訪問で、わざわざお酢の散布も手伝ってくれました。
有難いですね~…同じ生産者なのでその辺はアウンの呼吸で良く分かってくれるのです。
イタリアもナチュラルワインのブームが広がり、遅れている南にも旋風を巻き起こし、これから益々楽しみです。(新井順子)
(インポーター様資料より)