最寄駅は都営浅草線、東日本橋。駅近で六叉という立地だが、落ち着きと独特の雰囲気を併せ持つこのエリア、そんなこの街に寄り添うような佇まいのmille。
洗練と遊び心が交差する心地よさビストロ『mille』ここに在り
モダンとレトロが交差する東日本橋は 研堀商店街の6差路に2019年4月にオープン。国内の名店やフランスで修行を積んできた実力派のシェフがひとりで切り盛りをする話題のビストロだ。
オーセンティックなフレンチのアラカルト
ワインはクリーン & ナチュラルを合わせる
ミルで大人気の突き出しアミューズは、好きなものを好きなだけ。ひとつひとつが丁寧で美しく、カタチも香りも食感も接妙なバランスだ。これ以上のワインのアテがあるだろうか。
突き出し Amuse-bouche
トリュフと卵サラダのエクレア
ベーコンとチーズのファーブルトン
白レバーのムースとブリオッシュ
豚コラーゲンテリーヌとサブレフロマージュ
くじらのタルトレット
「ワンオペでとことんやり抜く、やり過ぎるぐらい手間をかける」
この日のミルの店内メニュー
「ひと月に何度も通ってくれる常連さんたちもいるので、料理のメニューは頻繁に変わります」
2021年からミシュランガイド、ピブグルマンに2年連続掲載され、奇跡のワンオペシェフとして根強い人気の千葉さん、メニューからもお店や料理に対しての真摯な想いが伝わる。
長年積み上げできた料理人としての技術とこだわり
釣りキンメダイのヴァプール 春野菜のクスクス オリーブオイルのエマルジョンソース
フュメ・ド・ポワゾンに、ほのかに香る爽やかな風味と春野菜、柔らかな酸と苦味のニュアンス。
ワインを合わせるが楽しくなる逸品だ。
milleの料理に寄り添うものを
丁寧に作られた繊細なミルの料理には、やっぱり自然な造りのワインが合う。ナチュラルなイタリアやスペイン、日本のワインも登場することもあるが、セラーには千葉さんの大好きなフランスワインが多い。今、お勧めのボトルをセラーから出していただく。
写真 左)
Rata Poil ラタ・ポワル / フランス ジュラ
Agape 2018
写真 中)
Domaine Bornard (Philippe Bornard) フィリップ・ボールナール / フランス ジュラ
Arbois Pupillin Le Ginglet 2016
写真 右)
Le Temps des Cerises (Axel Prufer) アクセル・プリューファー / フランス ラングドック
Les Lendemains qui Chantent 2019
シェフが作る香るデセール
トリロジーショコラ
デセールも千葉シェフのお手製。異なる味わいのショコラのハーモニーが楽しめる大人のスイーツ。
こちらもお酒と合わせて頂くのが格別だ。
「自分が行きたいと思う理想の店を」
フランス料理をベースに、季節感、丁寧な仕事、仕込み、全てにおいて手間を惜しまない。料理を提供する器も、丁寧な仕事が見られるような貴重な作家ものなどが使われている。
「何よりもお客さんに喜んでもらいたいんですよ、時には、ワンオペだからこそできる予想外なこともあるんで楽しみにいらしてください」
話を伺っていると、BGMには時折、70~80年代の懐かしソングが流れる。ミルの料理の美味しさと美しさの秘訣と、職人気質のシェフ、そしてちょっと意外な遊び心や素顔を垣間見たようだ。
オーナーシェフ 千葉稔生
銀座のレストラン、 芝公園のクレッセント等、名店での勤務を経て渡仏。フランスはトゥルーズや、パリのレストラン、帰国後、恵比寿ユーゴ・デノワイエなど、さらに料理人としての修行を重ね、2019年4月、アラカルトで上質なフレンチを自然派のワインと共に気軽に楽しめるワンオペビストロ『mille』をオープン。千葉さんのアトリエであり、城であり、ホームである『mille』は、訪れる人を魅了するだろう。
柔らかいグレーが基調の空間にメインの広いカウンター席とテーブル席。どちらも程よくゆったり快適に事や会話が楽しめる。
Interview / photo / text
山脇ミチル|Michiru Yamawaki
mille ミル
住所 東京中央区東日本橋2-8-1
ケインズ東日本橋1F
電話番号 03-5829-8138
営業時間 17:00 ~ 24:00 L.O.23:00
定休日 日曜
instagram.com/mille__1000/
※ 本記事に掲載されたお店の情報は、取材を行った(2022 年 2 月)のものです。
※ 電話番号、営業時間、定休日、メニューなど、店舗情報についての最新の情報は店舗にご確認ください。
特に昨今の東京都の要請や社会情勢により、営業時間が大幅に変更になっている場合がございます。