醸造方法
手作業にて収穫。4日間スキンコンタクト。
セメントタンクにて1ヶ月熟成。
複数のヴィンテージをアッサンブラージュし、SO2を必要最低限(40mg/l)添加し、無濾過、無清澄にて瓶詰め。
ワイン情報
少しくすんだ濃いイエロー。
完熟した柑橘系の果実、爽やかなミネラルの香り。
ふくよかな果実味と綺麗な酸。
華やかで柔らかく、葡萄の旨みを素直に感じられる味わいです。
生産者情報(インポータ・造り手・問屋情報)
テヌーテ・デットーリは、サルディーニャ州の北、センノリの小さなワイナリー。
19世紀よりワイン造りを続ける歴史ある生産者ですが、当時は生産量重視で地元の協同組合に葡萄を卸すだけの農家でした。
そんなデットーリに転機が訪れたのが2000年、現当主アレッサンドロがワイナリーを継いだ時でした。
「市場に従うのではなく、自分が飲みたくなるような、自分にしか造れない、この土地でしか造れないワインを造りたい」
そう考えた彼は、畑をすべて有機栽培に切り替え、醸造も人的介入を最小限に留める自然醸造へ転換し、自社での瓶詰めを開始しました。
そうして産み出された2000年ヴィンテージは、リリースされるやいなや、ヴェロネッリ誌2003年度版で、その年に試飲された約1万本の中からベスト25に相当するイルソーレを獲得。
またイタリア国内だけでなく、アメリカでもワイン・アドヴォケイトにて93点を獲得し、ロバート・パーカーより「驚異的な豊かさ、まるでシャトーヌフ・デュ・パプのようだ!」と絶賛され、瞬く間に世界中にその名を轟かせました。
その後もワイン・アドヴォケイトでは、2006ヴィンテージの96点を始め、90点台を連発。
イタリア国内誌でも、トレビッキエーリ、トレステッレなど、幾度も最高評価を獲得し続けております。
・栽培特記事項
デットーリの畑は、センノリの海沿いに約20haを所有します。標高は100m-200m。
石灰質を中心とした土壌にアルベレッロで仕立てております。また、ミストラルと呼ばれる海風が畑を健康に保ちます。
・デットーリ・ロッソが造られるデットーリ畑
一番若い葡萄でも樹齢は40年以上となり、古いものでは100年を超えるものもあります。
この、祖先から受け継いだ大事な葡萄畑を守るため、アレッサンドロは自身の信じるビオディナミの道を貫き栽培を行なっております。
彼の妥協のない葡萄作りの哲学がわかるエピソードがあります。
「2008年は畑にうどんこ病が広がり、どんどん葡萄がダメになっていきました。
身を裂かれる思いでしたが、その光景を見ても、私は化学薬品を使う選択はしませんでした。
畑に毒(化学物)を撒き、我々の土地を汚すくらいなら、その年の葡萄を全てダメにしてしまった方が、まだましだと考えたのです」
結果、2008年ヴィンテージで瓶詰めできたのはたったの2000本。通常の生産量の1/20でした。
・醸造特記事項
醸造では、人的介入を極力排除するため、非常にシンプルです。
グラヴィティ・フローで設計されたセラー内で、発酵から熟成まですべてセメントタンクにて行います。
熟成後は無濾過、無清澄、またSO2は、最小限の添加にて瓶詰めします。
・デットーリの「テロワール」へ対する拘り
デットーリではすべてのキュヴェを単一畑から、単一品種のみで生み出し、自身の畑のテロワールを、ありのまま表現する事を信条とします。
トゥーデリ、テノレス、デットーリの3つのカンノナウはすべて同じ醸造工程を取り、テロワールの違いを明確に表しております。
「私はサルディーニャ全域で表記できる、DOC カンノナウ・ディ・サルディーニャという名称を使用しません。
私の3つのカンノナウの畑ですら全くテロワールが異なるのに、数百キロも離れた土地のカンノナウが同じ味わいのはずがないでしょう?
もともとは崇高な理由で導入されたDOCの格付けですが、現在はそこそこのワインを売るためだけの手段となってしまったので、
我々の信頼とワインの評判を守るため、DOCよりも地域の限定されたIGTロマンジャとしてリリースしています」
「私の行動のすべての根源は、私のワインにこの土地のテロワールを余すところ無く反映したいということです。
デットーリのワインはビジネスやマーケティングの奴隷ではなく、この土地の伝統、テロワールを最大限に表現する、自由なワインです」と語ります。
※お願い
デットーリのワインはSO2含有量が非常に少ない為に品質劣化のリスクが高くなります。
保管に関しましても、ワインセラー、又は冷暗所での保管をお願い致します。
(インポーター様資料より)