Schauerstoff / シュトッフ 2019
醸造方法
9月中旬収穫。
除梗後、ステンレスタンクで4時間醸し、空気圧式圧搾。
15hlのステンレスタンクで15日間発酵。
そのまま6ヶ月間シュールリー熟成。
無濾過・清澄あり/瓶詰め:2020年3月
SO2は発酵中:40mg/L 熟成中:20mg/L トータル:50mg/L
ワイン情報
アルプス山脈の影響を受けるオーストリア南部で育つブドウ3種で造ることから「一つのグラスにシュタイヤーマルク州」という意味のキュヴェ名を冠しました。
レモンイエロー色、ライチやマスカットの甘酸っぱい香り、少々ガスを含んだ溌剌としたアタックに塩気とフルーティーのメリハリと心地の良い高めの酸、好バランスです。
生産者情報(インポータ・造り手・問屋情報)
オーストリアのシュタイヤーマルクでも最も標高が高いザウザルと呼ばれるワイン生産地帯にキツェック村があります。
そこで代々、ワイン造りを営んできた家族がSchauer(シャウアー)家です。
眩暈がするような高標高の急斜面に単一畑を複数有し、サステナブル農業とエレガントでフィネス溢れるワイン造りを追及してきました。
標高564m、山々に囲まれ、周りは急斜面の畑ばかり、そんなロケーションにセラーと畑があり、そのすぐそばでブッシェンシャンク(ホイリゲ同様、伝統的な居酒屋)とゲストハウスも営んでおります。
1757年からこの地でワイン造りを続けていますが、なんと耕してきた全ての単一畑が1763年のハプスブルグ家の土地調査で作られた地図に記載されており、長く名誉ある歴史は信頼できる資料でも証明されております。
現在はステファンとベルンハルトの二人の兄弟がワイナリーの中心人物。
情熱ある二人は畑でもセラーでもいつも共に仕事をしております。
畑は主に弟のベルンハルトが担当、兄は醸造をメインで担当しています。
収穫等の季節労働者を除いてその他には父と一人の従業員が働くのみの家族経営ワイナリーです。
畑は現在トータル25ha、そのうち3haでビオロジック農業をすでに実践中で、その他の区画も現在ビオロジックへ転換中、2022年にユーロリーフ取得を目指しております。
収穫はもちろん手摘み、選果を厳しく行い、高品質でフィネスあるワイン造りを常に目指しております。
世界で名だたるシュタイヤーマルクのメジャー品種といえば、やはりソーヴィニヨンブランとリースリング。
Schauer家でももちろん、これらの品種をとても大事にしておりソーヴィニヨンブランが全体の30%を占めております。
次がリースリングで25%、そのあとにヴェルシュリースリング(リースリングイタリコ)、ゲルバームスカテラー、ヴァイスブルグンダー(ピノブラン)、グラウブルグンダー(ピノグリ)、モリヨン(シャルドネ)と続きます。
ザウザルの地がその他のSüdsteiermark(ズュートシュタイヤーマルク)と決定的に異なるのはそのテロワールです。
最大傾斜90度までなるその急勾配の地は(さすがに90度の急勾配の地に畑はありませんが)、300万年前の古生代に形成されており千枚岩と呼ばれるスレート土壌です。
そして600m近い標高の特徴ももちろん畑に色濃く表れます。
高標高からくる昼夜の寒暖差がブドウをゆっくりと時間をかけて育てます。
バランスの良い良質な酸を保ちながらもブドウは良く熟し、土壌の影響で良質なミネラルとフレッシュ感、特徴的な深くスパイシーなフレーヴァーをも蓄えることができます。
発酵は基本的にステンレスタンクを使い、一部のキュヴェ(“Südsteiermark”を冠する3種類の定番キュヴェ)以外は天然酵母での発酵で、人工酵母は一切使いません。
亜硫酸添加も発酵中か瓶詰め前のどちらかのタイミングでほんのわずかのみです。
テファンとベルンハルトにとってワイン造りにおいて最も大切にしている事はやはり畑に真摯に向き合うこと、それはつまりこの歴史ある大地を健康なまま守り続けることに繋がっているといいます。
ワイナリーの運営も大事ですが、それ以上に“サスティナビリティ”を人生の基本に置いており除草剤、殺虫剤、化学肥料は畑に対して一切使わず、このテロワールを元の姿のまま未来の世代に受け継いでいくことが人生での大きな使命と考えています。
(インポーター様資料より)
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